HANDBOOK

近郊情報　～丹東～

＜丹東＞

■丹東市の生い立ち、歴史

1）１８７４年　清王朝の時代に満州への漢族入植が解禁され山東省、河北省から遼寧省に移民と して入植。

2)１８７６年　安東県が設置される。１９３７年満州国誕生後に　安東市が設立される。日中戦争が始まり多くの日本企業が進出、同時に神社、寺、銀行、小 学校、旅館、遊郭が建設された。

3)１９４５年終戦とともに中国、ロシアから弾圧を受け約５万人強の日本人が丹東から満鉄を使い、現韓国釜山から 日本へ脱出した。今から２５年前は、反日感情が強く残っていた。

4)１９４９年中華人民共和国として建国。翌年　朝鮮戦争勃発　米軍が北朝鮮と中国の補給路を断つ為国境の橋を空爆、橋の半分が鴨緑江に水没し現在の断橋 となる。１９６７年に安東市から丹東市に変わった。朝鮮戦争の犠牲者は、中国、ロシア、フメリカ、北朝鮮、韓国を全部合わせ一般人を含む５００万人強が亡 くなる。

■丹東市の概要

１）人口　２４４万人、面積は、１５，０２５Ｋ㎡　振興区、振安区、元宝区の3つの区と2つの 県級市（東港市と風城市）と1つの県（宽甸市）から成り立っている。

２）丹東市は、鴨緑江を挟んで対岸は北朝鮮で中国最大の辺境都市であり観光と、北朝鮮との貿易で発展して 来た街である。

３）丹東市の観光　、工業―――――観光都市として発展
①中朝の辺境で友好橋を使用し北朝鮮への鉄道が毎日運行されている。また、風光明媚な観光資源が数多く、四季を通じ観光客で賑わいを見せている。５つ星ホ テルも現在５ヵ所となっている。

凤凰山　ガラスの橋	凤凰山	虎山長城
天橋沟	五龍山	天橋沟スキー場
五龍背国際ゴルフ場	大鹿島海水浴場	東汤温泉

②北朝鮮へ繋がる友好橋は、鉄道と道路が併用となっており　この橋を通り、トラック物流の要となっている。

③米国と北朝鮮の絡みで経済制裁が今も継続しているも、ここ最近は、かなり緩和されている様子が 見て取れる。

④現在、丹東市の北朝鮮からの就業人員は、丹東市政府の発表で６，０００人強となっている。

⑤主な貿易の産物は、衣服の裁断の原材料、食品、民芸品である。

⑥東港市には、日本向けの海産物(むきアサリ、わかめ、干し魚、冷凍蟹等)を生産している業者が 非常に多い。また北朝鮮からは、シャコ、ワタリガニ、アオヤギ(大黄?)、アサリが入って来ている。

⑦一方　農業人口は、人口全体の７０％と言われている。

⑧特産品は、栗、桃、梨、イチゴ、コシヒカリ(柳林米)、である。

河口の燕紅桃	板栗	九九草苺(99年に日本から伝わった)
ワタリガニ	シャコ	大黄蚬

⑨日系企業は、登録上６０社との丹東市政府の統計です。委託加工が多く、日本人が、駐在している企業は、５社。

⑩丹東市で一番大きな企業は、曙光集団で黄海バスを従えバス、特殊車両、ピックアップトラック等を生産して いる。

⑪その他、サムソン(旧ハーマン　ＪＢＬ)のスピーカー工場が進出している。

12 製薬会社・工場、化学工場も多く存在しています。

13 また、巻き線部品(コイル、トランス、モーター等)を生産している企業もたくさん多数存在している。

■日常生活、インフラ

１）当社が進出した２５年前の丹東市は、高層ビル群もなく、平屋の住宅が多かったが、その当時 と比較にならない程、発展している。昔は、日本食材が無く、大連まで買い出しに行っていたものであるが現在は、それも容易に手に入るようになっている。ま たネット通販が急激に伸びており、欲しいものがいつでも買えるようになった。

２）丹東には、駐在の日本人が１５名おられる。日本食レストランは、寿司屋、ラーメン店、割烹、居酒屋等３０店舗以上が営業している。また朝鮮族が多い事 から各国料理店も多い。単身赴任でも十分生活が出来るようになっている。

３）高鉄が開通してから益々便利になり、大連へは、２．５時間、瀋陽へは、１．５時間、長春、哈尔滨も乗り換えなしで３時間から４時間で移動できる。国際 空港もあり韓国へのチャーター便も運航、また国内便も上海、北京、深圳 、煙台に飛んでいる。仁川へは、カーフェリーが就航、定期船も運航している。

４）高速道路網も整備されており大変便利な場所となっている。 是非一度皆様も丹東にお越し下さい。お待ち申し上げております。 丹東滝田模具制造有限公司　　大塚　朗　　　２０１９年１２月