お金にまつわる法律

各国の通貨持ち込み・持ち出し制限【2019年11月現在】

麻薬犯罪等に絡むマネーロンダリングを防ぐため、各国の税関では出入国時に携行できる現金額を定めています。

・基本的に外貨の持ち込みは自由な国が多いですが、通常一定額以上は申告が必要です。持ち込みを禁止しているのではなく、申告するのが規則となっています。申告時には外貨持ち込みの理由を問われますが、犯罪に関係なければ問題ありませんので申告を恐れないでください。

・申告を行った場合、申告額を限度として持ち出すことができる国がほとんどです。

・「現金類」などと記載されている場合は、通貨の他、トラベラーズ・チェック、小切手、有価証券などを含みますので、合計金額が申告の有無の判断基準になります。

・日本にも、日本円と外貨の「現金類」合計が100万円相当額を超える場合、持ち出し・持ち込み申告義務があります。通関時に申告してください。

・クレジットカードの利用限度額は現金類に含める必要はありません。

・その国の自国通貨の持ち込み・持ち出しには別途制限をかけている国がありますので、その際は注意が必要です。

・現地のビジネス等で収入のある人は現地の外為銀行などで確認してください。

 

■入国時

5,000米ドル相当を超える外貨は申告が必要です。
また入国時に2万元を超える人民元は持ち込めません。

入国時持ち込み外貨に人民元を算入すべきですか?とのご質問を受けますが、人民元は中国では外貨ではありませんので、算入する必要はありません。例えば、4,900米ドルと19,000元の持ち込みは申告不要です。

入国時のチェックは基本ありませんが、申告しておかないと出国時にトラブルの可能性がありますので、ご注意ください。


■出国時

入国時の申告なく5,000米ドル相当以上持ち出すことはできません。
また人民元はいかなる場合でも2万元を超えて持ち出せません。
2万元以上手もとにある場合は、消費してしまうか逆換金してください。

空港等で人民元を外貨に逆換金する際は、外貨から人民元へ換金した際の換金証明書が必要になりますので、保存しておいてください。

申告書なしで5000米ドル相当以上の外貨、または2万元を超える金額の人民元の持ち出しが発覚した場合、超過額は没収されます。

※赴任滞在時に貯まったお金は、現地の年収範囲内でかつ現地の納税証明書があれば、給与払込口座の銀行で人民元から外貨に両替し、送金することが可能ですので、こまめに両替し送金されることをお勧めします。
(なお毎年の基本的な個人両替額は5万ドル/年上限となっています。)