銀行キャッシュカード事情

<銀行口座開設>

近年中国でも銀行のオンライン化が進み、中国全土で使用できるキャッシュカードの普及率が高まってきました。多額の現金を持ち歩くことなく、出張・旅行・ショッピングが可能になりました。
 代表的な銀行(中国・建設・工商・招商)では、外国人であっても、キャッシュカードを作ることができます。

一般的な手続き方法を記します。詳しくは、各銀行窓口にてお問い合わせ下さい。

 

■用意する物
1)パスポート
2)居留証(原則的には、長期滞在者のみカードを作ることができます。


■手続き
銀行の窓口にて、必要書類に記入します。
口座開設手続き料金は無料、最低貯金額0元で開設可能です。
注意事項としては、口座種類の種類は、通帳口座・カード口座の二種類があり、また、本人認証の方法は暗証番号・指紋認証の二種類があります。
普段ATM利用にて現金引き落としを目的として、口座を開設する場合、
  口座種類=>カード口座本人認証=>暗証番号
を選択してください。
暗証番号は、日本4桁に対し、中国では6桁が必要です。
指紋認証は、スマートフォン端末決済利用時に使用します。


■利用方法
キャッシュカードを利用して、”銀聨” の表示のある全国のATM機にて、現金を出し入れすることが可能です。ATM機は、銀行は勿論のこと、ショッピングモール・ホテルのロビー・空港等至る所に設置されています。
現金受取の際、利用明細が発行されますが、残高の記載がされませんので、その都度残高照会をすることをお薦めします。
また、カードのみとなるため、記帳ができません。銀行によっては、設置されている、”自助服務終端” にて、過去の取引状況一覧表のプリントアウトができます。窓口で、個別明細書の発行も可能です。
ただ茲もとネットバンキング普及により、出入り明細をスマートフォンを確認できるようになっていますので、銀行口座開設の際には、是非ネットバンキングの申込みおよびスマートフォンへの連動申込みされることをお勧めします。(出入金時にタイムリーにスマートフォンにメッセージが配信されますので、安心・安全です。)
またカードの種類(発行銀行)によってはキャッシュカードをデビットカードとして利用できます。スーパーの買い物の精算などに使用できます。
携帯電話をはじめ、各種公共利用金の銀行引き落としも可能です。 一枚のカードで、各種外貨を扱える多通貨口座もあります。


[昔の体験談]
預金を引き出すときはちょっと注意して!!
ネットバンキングが流通していない時代の笑い話ですが、過去いつものように現金を引き出そうとしたら、300元引き出されたという明細は出てきたのに現金は出てきません。あわてて銀行窓口に問い合わせると「もともとの残金は覚えていますよね?」と。
「はっきり覚えていない」と答えると相手は不思議そう。
中国ではカードを作ると通帳がもらえない。結局今までの出入金をプリントアウトしてもらい貯金は減っていないとは確認できたのですが・・・。
よくあることだから「残金を常に覚えている」ということはこちらでは普通のことなんだろうか・・と不安になりました。
それ以来、預金を引き出すときは、まず「残高照会」をして預金額をチェックしてそれから現金を引き出して、念のためもう一度「残高照会」することにしています。



<クレジットカード>

中国でもクレジットカードの利用できる場所は増えている。例えば瀋陽や大連などの大都市なら、デパートや高級レストランなどで利用可能です。また中級以上のホテルでは、チェックインの際にクレジットカードをデポジット(保証金)代わりにも使えます。

海外滞在では、資金決済は現金・デポジット決済や微信、支付宝、クレジットカードによるやキャッシングといった複数の方法があげられます。ほとんどの場所でも利用でき、確実なのは現金やデポジット決済だが、利便性ではカード類や茲もと流通している微信、支付宝決済が勝ります。

日本でクレジットカードを発行するのは銀行、信販会社、さらには航空会社やメーカー、流通企業など多種多様です。しかしクレジットカードと位置づけられるカードには5大ブランドのVISA、MasterCard、JCB、ダイナース、アメリカンエキスプレスのいずれかがついており、そのブランドが提携している世界中の加盟店で利用できるので、どの企業が発行しているカードでも使い勝手に大きな差はありません。ただし、加盟店数ではVISA、MasterCardの2大ブランドに加えて中国ではJCBが汎用性を持っているので中国にはいずれかのブランドがついたカードを持参されることをお勧めします。

海外でクレジットカードを利用した場合、加盟店が現地通貨建てで地元のカード会社(あるいは提携銀行など)に請求。そこから日本のカード会社に請求が上がり、そこで円換算してカード所有者に請求がくるというシステムになっています。そのため、請求金額は必ずしもカードを使った日の為替レートで換算されるわけではないのでご注意ください。

クレジットカードの盗難・紛失にあった場合は、すぐ日本のカード会社に連絡してカードを無効化してもらいましょう。クレジットカードにはもともと盗難保険がかかっているので、現地で盗難届さえ出しておけば盗用されても支払いが免除されることにはなっています。とはいっても、なくしたら直ちに無効にするのが安全です。クレジットカードを紛失した際に使用をストップするための連絡先は、日本のカード会社の紛失・盗難窓口が一番確実。電話番号は必ず控えておきましょう。ほとんどが24時間対応で受け付けてくれますが、フリーダイヤルだと海外からはつながらないので有料ダイヤルの電話番号を持っておくのがポイントです。

海外でのクレジットカードには、ほかにもメリットがある。ちょっと現金が足りなくなったときに手軽にキャッシングができるのは便利。VISAブランドのカードはPlusのマークのついたATMで、MasterCardブランドのカードはCirrusのマークのついたATMでキャッシングができます。利息が発生しますが、その支払いを最低限に抑えたい場合帰国時にカード会社に連絡し、一括返済してしまえば両替の手数料より割安な場合もあります。



<国際キャッシュカード>

国際キャッシュカードとは、日本で金融機関に預けた日本円を旅行先のATMなどから現地通貨で引き出せるカードのこと。中国でも中国銀行などのATMで利用できる。それぞれに使用条件が異なるのでウェブサイトなどで確認のうえ申込みされることをお勧めします。

ただし、申込み条件が日本居住者のため、赴任前に作成されることをお勧めします。

https://www.smbctb.co.jp/news/2019/news_072519_01.html
(ご参考:SMBC信託銀行 GLOBAL PASS 多通貨VISAデビット一体型キャッシュカード)